2026年3月26日更新
精神科特別訪問看護指示書に基づく同日複数回訪問の加算算定について
内服ができず状態が悪化したため、精神科特別訪問看護指示書が交付されました。精神科特別訪問看護指示書が交付された利用者に対して、同日に2回訪問看護を行った場合、精神科複数回訪問看護加算は算定できますか。
はい、算定可能です。
ただし、以下の条件をすべて満たしている必要があります。
・指示医療機関が「精神科在宅患者支援管理料1」または「2」を算定していること
・精神科訪問看護指示書の「複数回訪問の必要性」欄に「あり」と記載されていること
・訪問看護ステーションが、地方厚生局に「精神科訪問看護基本療養費」および「24時間対応体制加算」の届出を行っていること
・医療機関が「精神科在宅患者支援管理料の施設基準に係る届出書添付書類」申請時に、連携する訪問看護ステーションを記載していること
・主治医が「1日に複数回の訪問看護が必要」と判断し、精神科(特別)訪問看護指示書にその旨と理由を記載していること
・1日に2回以上の訪問看護を提供し、その必要性(精神状態など)が具体的にケア計画に明記されていること
・利用者および家族に対して、複数回訪問の必要性や内容について説明し、同意を得ていること
★根拠資料:2024年版 訪問看護関連報酬・請求ガイド P55、P80
夜間・早朝加算について
精神科訪問看護の利用者からの希望で、18:00~18:30に訪問看護を実施しました。この場合、医師の指示がなくても夜間・早朝加算を算定できますか。
はい、算定可能です。
利用者または家族等の求めに応じて、夜間(18:00~22:00)・早朝(6:00~8:00)・深夜(22:00~6:00)に指定訪問看護を行った場合は、1日1回に限り以下の加算を算定できます。
・夜間・早朝訪問看護加算:2,100円
・深夜訪問看護加算:4,200円
ただし、訪問看護ステーション側の都合による訪問時間の設定であった場合は、加算の算定はできませんのでご注意ください。
★根拠資料:『訪問看護業務の手引き 令和7年度版』P115
精神科訪問看護指示書で利用者を訪問する際の理学療法士の可否について
精神科訪問看護指示書で訪問している利用者に対し、理学療法士は訪問できますか。
いいえ、訪問できません。
精神科訪問看護療養費の算定対象職種には以下が含まれます。
・看護師
・准看護師
・保健師
・精神保健福祉士
・作業療法士
一方、理学療法士(PT)および言語聴覚士(ST)は対象外とされています。
そのため、精神科訪問看護指示書を用いて理学療法士が訪問することは認められていません。
精神科訪問看護療養費を算定するには、
• 指定基準の取得
• 精神訪問看護療養費算定に係る職員の届出
が必要となります。
★根拠資料:令和7年版 訪問看護実務相談Q&A P32、P347
医療保険の精神科訪問看護と介護保険の訪問看護の併用の可否について
精神疾患と精神疾患以外の疾患を有する要介護の利用者は、医療保険の精神科訪問看護と介護保険の訪問看護を、同一日または同一月に算定できますか。
いいえ、算定できません。
ただし、月の途中で利用者の状態が変化したことにより、医療保険の精神科訪問看護から介護保険の訪問看護に変更することは可能です。
一方、恣意的に医療保険と介護保険の訪問看護を切り替えることはできず、数日単位で両者を交互に利用するといった運用は認められていません。
★根拠資料:令和7年版 訪問看護実務相談Q&A P345
退院直後の週3日以上の訪問について
精神科病院を退院し「退院後3月」の期間内にある利用者に、精神科特別訪問看護指示書が出ています。精神科特別訪問看護指示書が月曜日に終了した場合、その週の火曜日から土曜日に、退院後3月のルール(週5日)を限度として訪問することは可能ですか。
はい、可能です。
退院した翌日から3月以内は、週5回を限度として算定できます。 また、3月目に入った週については、3月の期間中に算定した日を除き、週3日を限度として算定できます。
【退院後3月の定義と計算】
・計算方法:退院日の翌日から起算
例:12月15日退院 → 3月14日まで(「月に3を足し、日に1を引く」計算)
・算定可能日数:精神科特別訪問看護指示書がなくても週5日まで算定可能
【精神科特別訪問看護指示書の基本】
・発行頻度:1か月に1回
・有効期間:指示日から14日間(毎日訪問可能)
【週の起算日】
・日曜日から土曜日まで
★根拠資料:令和7年版 訪問看護実務相談Q&A P347
精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)・(Ⅲ)におけるGAF尺度判定の要否
精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)または(Ⅲ)を算定する場合、月の初日が「家族への訪問」で、その月は一度も本人に会わなかったとしても、GAF尺度の判定は必要ですか。
いいえ、GAF尺度の判定は不要です。
月の初回訪問が「家族への訪問」であり、その月に一度も利用者本人と対面しなかった場合、GAF尺度の判定は必要ありません。 GAF尺度は「利用者本人の状態」を評価する指標であるため、本人と会っていない状況では判定が成立しないためです。
実務上の対応 判定漏れと誤解されないよう、以下の書類に 「家族への訪問看護のみであり、GAF尺度による判定が行えなかった」 旨を記載してください。
・訪問看護記録書
・訪問看護報告書
・訪問看護療養費明細書
★根拠資料:『訪問看護業務の手引き 令和7年度版』P120
レセプト記載方法はこちら(令和2年12月17日時点)
